第1回Board Game Japanカップ

「第1回Board Game Japanカップ」の開催にあたって

NPO法人Board Game Japanでは、アマチュアのボードゲームクリエイターによるユニークな作品や、様々なゲームを楽しむユーザーの “ボードゲーム愛” に光を当て、それらを表彰するコンテスト「Board Game Japanカップ」を初開催します。 「クリエイター部門」と「ユーザー部門」の2部門があり、いずれも小学生以上の方でしたらどなたでも応募可能です。ささやかですが、受賞された方への賞品も用意しています。

多数のご応募、ありがとうございました! 審査が終了しましたので、審査結果を公開しました。 Board Game Japanでは、今後もコンテストの開催などを通して、アマチュアのクリエイターによるユニークなボードゲームの社会的認知度を高めるお手伝いをしていく予定です。

* このコンテストにおける「ボードゲーム」は、ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲーム全般を指します。

スケジュール

プレエントリー期間1/4(水)〜1/23(月)
本エントリー期間1/24(火)〜2/13(月)
審査員による選考2月下旬〜3月初旬
審査結果発表3月中旬

主催

Board Game Japan

NPO法人Board Game Japan

学習要素を含むボードゲームの開発と、ボードゲームの開発・振興・研究に向けたプラットフォームの構築を行っている団体です。 「Board Game Japanカップ」に関するお問い合わせは、ウェブサイトのお問い合わせフォームからお願いいたします。

部門

Board Game Japanカップは、「クリエイター部門」と「ユーザー部門」の2部門について、エントリーを募集します。 お一人の方が、クリエイター部門とユーザー部門の両方に応募することや、各部門の中で重複エントリー(複数の作品についてそれぞれ応募)することも可能です。

クリエイター部門

対象
オリジナルのボードゲームを自作したことがある方
* 作品を共同で制作された場合、複数名やチームでの応募も可能です。その場合、本エントリー時に制作者全員のお名前を記載してください。
賞・賞品
  • 大賞 (1作品程度)
    賞品: Amazonギフトカード5万円
    副賞: 2023年5月に東京ビッグサイトで開催予定の「ゲームマーケット2023春」において、「研修ゲームラボ」ブース内でBoard Game Japanと共同出展していただくことができます。出展費のほか、代表者の方1名の交通費(国内在住者の方を想定)・宿泊費をBoard Game Japanが負担します。
  • 入賞 (10作品以内)
    賞品: Amazonギフトカード1万円
    副賞: 「第1回 Board Game Japanカップ入賞作品」であることを示すオリジナルのロゴデータをお送りします。ボードゲームを商品化される際のパッケージや、制作資金を調達する際のクラウドファンディングなどにご活用ください。
応募内容
自作したオリジナルのボードゲームプロトタイプ(試作品)でも可
  • 応募時点では完成していない「プロトタイプ(試作品)」のボードゲームであっても、一度でも「テストプレイ」(ここでは、制作者が想定したルールに沿って、制作中のゲームで人々が実際に遊んでみることを指します)を行ったことがあれば応募できます。
  • 数年以内であれば、過去に制作したボードゲームでも応募できます。
  • 応募できるボードゲームは自作のもののみです。他者の作品での応募はご遠慮ください盗作が判明した場合、受賞後であっても受賞は取り消されます
応募方法
Googleフォーム(本エントリー受付開始時に公開します)に必要事項を記入し、オリジナルのボードゲームに関する下記のものを添付してエントリーしてください。 添付資料のうち、任意のものは添付しなくても応募できますが、添付した場合は審査員が内容を理解しやすくなるため、評価が高くなる可能性があります。
  • 添付必須のもの: 写真
  • 添付任意のもの: 企画書, プレイ動画(5分以内), ルールブック
審査基準
今後の可能性を感じさせるかどうか」を基準に、審査員が主観で評価します。 また、主に小学生〜中学生の方の作品については「発想の面白さや作品にかけるクリエイターの熱量」、主に高校生以上の方の作品については「その作品が持つ社会的意義社会課題へのアプローチゲームを通した学びなど))」を中心に評価します。

ユーザー部門

対象
ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲームで遊ばれている方
賞・賞品
  • 入賞 (5本以内)
    賞品: Amazonギフトカード1万円
応募内容
ボードゲームの魅力を伝える文章または画像
  • 個々のボードゲームの魅力を伝える内容でも、ボードゲーム全般の魅力を伝える内容でも結構です。
  • 受賞作品の内容については、受賞者の方に事前にご連絡した上でBoard Game Japanのウェブサイトなどで公表する予定ですので、その旨をご了承いただいた上でご応募ください。
  • 応募できる文章や画像は自作のもののみです。他者の作品での応募はご遠慮ください盗作が判明した場合、受賞後であっても受賞は取り消されます
応募方法
Googleフォーム(本エントリー受付開始時に公開します)に必要事項を記入し、下記のいずれかの方法を選んでエントリーしてください。 作文、川柳、SNS投稿とも、未発表のものを応募対象(すでにインターネットや紙面などに掲載済みのものは対象外)とさせていただきます。
  • ボードゲームに関する作文800〜1200文字程度)
  • ボードゲームに関する川柳(五・七・五の17文字程度、字余り・字足らず可)
  • ボードゲームに関するSNS投稿(Twitterを想定した140字以内の文章や、Instagramのストーリーズを想定した複数枚の画像など、SNSに投稿できる内容)
審査基準
ボードゲームの魅力を感じさせる内容かどうか」を基準に、審査員が主観で評価します。

審査

審査員

  • 江間 有沙(東京大学未来ビジョン研究センター准教授。主な研究分野:科学技術社会論)
  • 加納 圭(滋賀大学教育学部教授。主な研究分野:科学コミュニケーション)
  • 堂野 能伸(NPO法人Board Game Japan代表理事)

*今後、上記以外の審査員の方に加わっていただく可能性があります。

審査方法

2月下旬に、本エントリー用のGoogleフォームに記載された内容および添付資料をもとに選考を行い、受賞候補作品を選定します。 それらの作品が応募者によるオリジナル作品かどうかの確認を事務局で行った上で、3月初旬に審査員による合議を行って受賞作品および大賞受賞作を決定し、3月中旬に審査結果を発表する予定です。 入賞されたかどうかに関わらず、本エントリーをされた方全員に審査結果をお伝えします。

「第1回 Board Game Japanカップ」エントリー受付フォーム

本エントリー期間は1/24(火)〜2/13(月)です。

クリエイター部門への応募

エントリーには、下記のフォーム(またはフォームを直接表示)をご利用ください。

ユーザー部門への応募

エントリーには、下記のフォーム(またはフォームを直接表示)をご利用ください。

「第1回 Board Game Japanカップ」審査結果

エントリー期間に、クリエイター部門42作品、ユーザー部門6作品のご応募がありました。たくさんのご応募をいただき、ありがとうございました! 審査の結果、以下の作品が第1回Board Game Japanカップの入賞作品となりました。(各賞における作品の並び順は、応募時のエントリー順となります)

クリエイター部門
大賞 「歯の王様をまもるゲーム」(株式会社Dental Defense 生澤右子さん、
スピカデザイン 大下修央さん・東京都、埼玉県)
審査員特別賞 「ソノトキボクハ」(AvignonGamesさん・大阪府)
「ツミキルン⁉︎」(渡邉かれんさん・佐賀県)
「ペリー来航の7日間」(チーム家系さん・東京都)
入賞 「LIFE」(フダコマ広場さん・東京都)
「漢ポー」(石川家さん・山形県)
「グラマ」(学生団体ビーラインドプロジェクトさん・東京都)
「ごみゼロゲーム」(坂野晶さん・兵庫県)
「ぎゅっと〜AIとともに生きる〜」(りんごラボさん・栃木県、埼玉県、神奈川県、東京都)
ユーザー部門
入賞 ボードゲーム川柳(たかひろうさん・新潟県)
ボードゲーム作文(のぼりくだりさん・広島県)

クリエイター部門: 選評

入賞作品に関する選評は次の通りです。

大賞(賞品:Amazonギフトカード5万円分、副賞:ゲームマーケット2023春「研修ゲームラボ」ブース内出展権)

「歯の王様をまもるゲーム」(株式会社Dental Defense 生澤右子さん、スピカデザイン 大下修央さん・東京都、埼玉県)

選評:子どもを持つ親が悩みがちなオーラルケアについて子ども自身が大人と一緒に体験できるようにゲーム化した点、専門家である歯科医の方が発案されておりエビデンスに基づいた内容である点、虫歯になってしまうプロセスを”カウントダウン"という形で表現しており視覚的な面白さも伴うゲームである点など、ユニークさ・学習要素・ゲーム性を兼ね備えており、大賞にふさわしい作品と評価されました。

審査員特別賞(賞品:Amazonギフトカード2万円分)

「ソノトキボクハ」(AvignonGamesさん・大阪府)

選評:同じものを見ても、まったく違うことを思う。他者との間でのミスコミュニケーションを解消するためのツールとして、「ソノトキボクハ」はシンプルながらにいろいろな遊び方が楽しめそうだと思った。例えば、自分自身が昔と今とで感じ方が異なっていることを伝えることもできる。あるいはこのゲームは7歳からとあるけれど、感情を言葉としてうまく伝えられないことで、もどかしくて泣いてしまう子供が、気持ちの整理をつけるためにも使えるのではないだろうか。そんないろんな使い方を思い起こさせるようなゲームである。ーー審査員 江間 有沙(東京大学未来ビジョン研究センター准教授)

「ツミキルン⁉︎」(渡邉かれんさん・佐賀県)

選評:陶芸をしたことがないのですが、リアルな焼き物をコマにしているところや、釜に詰めるところをテーマにしているところが斬新で面白い。ビジュアル的にもとても楽しそうで、やってみたくなりました。ーー審査員:加納 圭(滋賀大学教育学部教授)

「ペリー来航の7日間」(チーム家系さん・東京都)

選評:男性では「なんとなく」でしか分からない世界。まじまじと聞くのには恥ずかしさもあり、聞きづらいことをゲームを通じて追体験でき、上手く伝えられていると思う。その時女性ではどういったことが起こっているとか、人により症状が違うことや、アクシデントが起こった時の対応など、ゲーム後に女性やパートナーに対してのサポートの仕方を考える良い機会が持てるボードゲームである。高校生以上を対象としているが、対象はあえて男女で分けても良いと思った(女性は中学生以上、男性は高校生以上など)。より良い関係に気づいていく上で、ぜひ多くの男性に体験してほしいと思う。ーー審査員:堂野 能伸(NPO法人Board Game Japan代表理事)

入賞(賞品:Amazonギフトカード1万円分)

「LIFE」(フダコマ広場さん・東京都)

選評:防災という社会的に重要なテーマを扱い、老若男女が楽しめるゲームにしたことや、ゲームのコンセプトや仕組みを伝えるプレゼンテーション力の高さが評価されました。

「漢ポー」(石川家さん・山形県)

選評:お子さんが8歳の時にひらめいたアイデアをもとに家族でゲーム化されたということで、「ゲームの種になるアイデアは日々の生活の中に埋もれている」ことを感じさせるユニークな作品という点が評価されました。

「グラマ」(学生団体ビーラインドプロジェクトさん・東京都)

選評:視覚障害のある方とない方がともに遊び、相互理解を深めるためのゲームというインクルーシブな視点で開発されており、シンプルなルールですぐに遊べる協力ゲームであることが評価されました。

「ごみゼロゲーム」(坂野晶さん・兵庫県)

選評:環境問題をテーマにしたボードゲームは多くありますが、ごみ減量のキーワードとされる「4R」の中で”Refuse(リフューズ)”が最重要であるという明確なメッセージをゲームに反映している点が評価されました。

「ぎゅっと〜AIとともに生きる〜」(りんごラボさん・栃木県、埼玉県、神奈川県、東京都)

選評:AIと人間が共生する未来社会の姿をみんなで楽しみながら考える、というユニークなコンセプトを、近年国内で普及しつつある発想系カードゲームという形で具体化した点が評価されました。

ユーザー部門: 作品と選評

入賞作品と、作品に関する選評は次の通りです。

入賞(賞品:Amazonギフトカード1万円分)

ボードゲーム川柳(たかひろうさん・新潟県)

選評:著者の方いわく「ボードゲームのインストをやっていて、言われて一番嬉しい言葉。仲間の輪が広がった実感を感じる瞬間の川柳です」。多くのボードゲームファンにとって身に覚えがあるであろう場面を、共感しやすいシンプルな言葉にまとめたことが評価されました。

ボードゲーム作文(のぼりくだりさん・広島県)

選評:著者の方は、コロナ禍で生活スタイルが変化する中でボードゲームに注目されたとのこと。臨場感のあるエピソードを通して、読んだ人にも「ボードゲームカフェに行ってみたいな」と思わせる作品であることが評価されました。